Light in the Attic Records at Barbican 出演者:細野晴臣 他
細野晴臣(Vo, Gt), 伊藤大地 (Dr), 高田漣(Gt), 伊賀航 (Ba), 野村卓史(Key) (c) photo: Barbican Light in the Attic Records - Acetone, Haruomi Hosono, Willie Thrasher & Saddleback 2018年6月23日 Barbican Centre Barbican Hall www.barbican.org.uk/ 7:30pm ウィリー・サーラッシャー:ギター、ハーモニカ、ボーカル リンダ・サッドルバック:ボーカル、パーカッション 8:10pm 細野晴臣:ボーカル、ギター 高田漣:ギター、マンドリン、バンジョー 伊賀航:ベース 伊藤大地:ドラム 野村卓史:キーボード、ピアノ、アコーディオン 9:30pm Acestone この日は坂本龍一氏がプロデュースするイギリスでのイベントの1つで、YMOの細野晴臣氏のロンドン初公演であった。細野氏を含め3組、30分程の演奏時間であった。(最後に演奏したAcestoneは45分)1組目はカナダから来た男女のユニット。ロンドンに着いたばかりとみえて時差ボケがあるとか。北米らいしい力強いドラムとギターを披露。 その後に細野氏とバンドが登場し、客席からは大歓声。彼だけを観に来る人も少なくない。1曲目は日本語で「A Nigith in Chinatown」を披露。彼独特の艶のある低いセクシーな歌声がホールに響き渡る。懐かし感と未だ衰えぬ彼の歌唱力に、ただただ感動させられた。そして曲と曲の間の短いトークもユーモアがあり、面白く聞き手は幸せを実感するような時間だった。そして東北大震災での地震速報を素材に使った曲も披露され、あのホールにいた日本人であれば、311の記憶が蘇り、胸が締め付けられる思いがしたかもしれない。自然に涙が溢れた。他の日本人以外の観客は何を感じただろうか。そしてまた陽気な細野氏の音楽の原点ともいえるブギウギの曲。戦後生まれ、敗戦した日本にはアメリカから多くの文化が流入し、音楽もその1つであったと語る細野氏。 そして最後の曲では、なんとYMOメンバーである高橋幸宏氏と元フリッパーギターズ、コーネリアスの小山田圭吾氏が客席から突如舞台に上がり、後から、2日前にアルヴァ氏とコンサートを披露した坂本龍一氏がジョインする形で( 坂本氏とアルヴァ氏の記事 )、突然YMOがこの晩再結成された。観客は喜びの悲鳴を上げ、スタンディングオベーション。感動的な雰囲気の中パフォーマンスは終わった。終了後、彼らのインスタグラムには「突然YMO」とつぶやき付きで動画がアップされた。 細野晴臣(Vo, Gt), 伊藤大地 (Dr) (c) photo: Barbican 細野晴臣(Vo, Gt), 坂本龍一(Key), 高橋幸宏 (Dr), 小山田圭吾(Gt), 高田漣(Gt) (c) photo: Barbican 公演終了後、日本人観客の2人に感想を聞く事ができた。 音楽が大好きであり、20日、23日両日来場された会社員女性: J:それぞれ二つのコンサート、どうのように思いましたか? A:坂本氏とアルヴァ氏は、教授の音楽に対するおそろしいほどのこだわりに付いて行ける貴重な存在アルヴァ氏と、吸い込まれそうなその音楽に合った映像で、教授 の超天才の領域をまた目の当たりにした感じです。 それなのに教授のピアノは初めて聴いても絶対に教授と分かる、素人にはその超天才さと教授のピアノは、教授だという2つがどう共存するのか分からないですが、とにかく凄いとしか言いようがないです。 細野さんは、とにかく楽曲だけでなく、優しい柔らかくまろやかな声も大好きなので、それをずっと聴けてうっとりしました。ブギウギを演奏したり、やはり予想のつかないところが、流石で存在感がとにかく神のようです。 最後のYMO 「Absolute Ego Dance」は狂喜しました! ロンドン在住のギターリストと活躍する、YUEさん: J:今日のコンサートは事前にどのようなバンドが出演するなど知っていましたか? Y:私はコンサートを聞く前に事前予習をしないでまっさらな状態で楽しむのが好きなので、あまり今回のバンドのことを調べずに来ました。 バービカンのコンサートホールはバルコニーも入れて三階建てで、 入ると広いラウンジで日本人のリスナーさんも多かったですが、ロンドンナーの皆さんも多く、日中暑かったのでホールのラウンジにてビールを楽しんでから中へ入りました。 J:3組出演でしたが、それぞれどうでしか? Y:最初のWillie Thrasher& Linda Saddlebackはロックカントリーギターボーカルと、コーラス、パーカッションの二人組で、WillieはCanadian Inuit rockerと自身のことを紹介されていて、ワイルドなステージング、パフォーマンスでした。 ちょうど長旅でロンドンへ着いたばかりの様子でしたが、ギターを掲げて颯爽とステージに登場していました。 Willieが足でドンドンドンドンと、4つ打ちするバスドラムのインパクト強い音が絶え間なく鳴り響いて、パフォーマンスの熱量に合わせてBPMが早くなったり戻ったり、ギターの弦が張られている端っこギリギリのところをジャキジャキ切り刻むような、軽快なギターサウンドに乗せてLindaのタンバリンも同じように楽曲を煽るように加わって、勢いが増し、ストリートミュージックのパワーそのままにバービカンのステージでPAを等して増幅して届いているような、Duoミュージックでした。 二組目、8:10より細野晴臣さんのバンドがスタート。この日が細野さんのsoloパフォーマンスでは初めてのUKコンサートと紹介されていたので、ワクワクして登場を待ちました。
細野さんがゆっくりステージ中央に登場すると、待ってました。と会場から期待があふれました。 心地よい細野さんのふわっと会場を包む伸びやかでツヤのある渋い歌声とアコーステックギター、揺るがない心地よい、上質なポップなメロディーラインに加わる大きいグルーブパルス。
バンドはギター(w.マンドリン、スティールギター)、ベース、キーボード( アコーディオン)、ドラムの全員日本人の男性ミュージシャンで、そんなスター性溢れる大御所の細野さんを全力でバックアップしていて、飄々としたMCを挟みながら、心地よいバンドサウンドが響いていました。
1晩や1ツアー限りのセッションミュージシャンバンドでは出せない、確かなバンド全体のサウンドが細野さんの音と共に耳にすっと入ってきました。 地震速報の不協和音リングトーンをモチーフにしたノイジーなポップや、 ブギウギに関して、細野さんがMCで喋っていたのですが、「好きだから」って生まれた曲たちが後半続き、漣さんのスティールギターのまた気持ちいいサウンドがぐわっと会場を包んでました。 最後は、「友達が来てるんだけれど、、」と、小山田さんと高橋さん、坂本さんがステージに加わって、豪華に最後はセッションで幕を閉じました。
すごい夜でしたね。 細野さんみたいな素晴らしい大御所の方でも、初めてのライブがあるのだなと、尊敬したのですが、改めてUKでの初のSoloライブ、本当におめでとうございます。と心より思いました。 インターバルを挟んで、9:30からはAcetoneのバンドサウンドがスタート。 LAベースの90年代初期に結成されたバンドで、ベースとキーボードのお二人は後ほど加わって現在のバンドサウンドになったと書いてありました。 凄かったのは、ビルドアップされて造られるバンドのダイナミクス。
熱量をぐわーーっと巻き込んで、キーボードのシンセサウンドが重なり、ドラムの大きなシンバルサウンドや、ギターの歪み、ベースの力強いラインでMaxまで上がっていって、ストン、とスッキリ歌に戻る。 曲はずっとお酒飲みながら、ふわふわしながら聞きたいなと思うような、バンドサウンドに楽しんで聴いてました。 J:ロンドンの音楽シーンをどのように思いますか? Y:ロンドンのいいところは、こんな素敵な音楽をたくさん浴びる機会があるところですね! 日本に比べてチケット代も手が届くところにあり、ミュージシャンもいろいろなバックグラウンドから、パフォーマンスしにここへ来る。
私は、今回星の巡り合わせが良くて、高橋さんが細野さんのライブがロンドンであることを教えてくださって、その日のうちにチケットを取って見に行きました。 やはりライブは、会場で聴くのが一番楽しいですね。
質問に答えてくれた、Yue Miyagi(Guitar player) ロンドン在住の日本人ギタリスト。 音楽やプロフィール、活動等はこちら。
http://www.yuemiyagi.com/ 今月は7/20と7/27の2:30-4:30pmでEntrance FreeでHouse of Moroccoで演奏します! House of Morocco https://www.facebook.com/houseofmorocco.co.uk/
細野晴臣(Vo, Gt), 伊藤大地 (Dr), 高田漣(Gt), 伊賀航 (Ba), 野村卓史(Key) (c) photo: Barbican Light in the Attic Records - Acetone, Haruomi Hosono, Willie...