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英国で教育しよう!長女の中学校受験その2

英国で教育しよう!長女の中学校受験その2

 ロンドンには日本のような受験塾と言う物がない。ましてや、私には全くイレブン・プラス(11+)(11歳でyear7に入学するに際しての受験をイレブン・プラス【11+】と呼ぶ。)のノウハウがなかった。次男が3歳の時に通っていたナーサリーで一緒だったアレックスのママ、パムは、既に子供二人に11+の受験をさせていた。「彼女にどうすれば言いか聞いてみよう」と思い立ち電話すると、とても良い中学受験の手助けをしてくれる家庭教師を紹介してくれた。ハムステッド・ガーデン・サバーブに住むS.H先生だ。11+の受験はyear6の11月にあるので、1年半前のyear4の春ごろ電話してみた。すると長女の学年の受験で連絡してきた人は私が初めてだという。そして一番に名前は登録しておくので場所がなくなる心配はありませんが、未だ早すぎるからyear5になったら電話してくださいと言った。私は忘れないように手帳に記入しておいて、半年後、year5になった途端に電話した。すると3ヵ月後の冬休みに電話してくれと言う。なぜなら、前年度の子供達の試験が終わってから来年に向けて新しい学年の子供達を教え始めると言うのだ。言われたとおりに3ヵ月後に電話すると今度は面会の時間を約束してくれた。面会した日に英語と算数のテストをした結果、先生のお宅に週に1度伺い毎回1時間習うことになった。従って結局の所、長女がS.H先生に習ったのは1年間だけだった。先生の教授方法は作文の課題を毎週与えられ、長女はA4の大きさのノート2ページに渡ってびっしり隙間なく作文を書いていく。それを先生が授業中に添削するというものだった。読解力を試される質問つきの文章題を出され、それに答える宿題も出た。問題文の種類は詩や散文等があった。算数とバーバル・リーズニング、ノンバーバル・リーズニングは毎週、宿題の問題と答えを与えられるだけで採点は親がするというものだった。しかしながら、算数についてはこの勉強方法では心配になり、長男が通っていたプレップスクールの昔の算数の先生、ミセス・Dに週に1度1時間見てもらうことにした。1年間といっても夏休みはしっかり1ヶ月間日本に帰って休んだし、先生の方も4月のイースター休暇は3週間休みをとられ、その間レッスンはなかったので、詰め込みという感じはしなかった。またいつもの通り、友達とも遊び日本人の補習校にも通い、ピアノもバレエも続けていた。なので受験勉強をすることで時間的にプレッシャーがかかったことはあまりなかったと思う。それは長女にとっても私にとっても精神的にかなり楽だった。

(続く)

*学校区分の日英比較は大体下記のとおり。(英国日本婦人会発行『ロンドン暮らしのハンドブック』2017年5-8改訂版p。35参照)

Miho Uchida/内田美穂

聖心女子大学卒業後外資系銀行勤務を経て渡英、二男一女を育てる傍らオペラ学を専攻、マンチェスター大学で学士号取得。その後UCLにてオペラにおけるオリエンタリズムを研究し修士号取得。ロンドン外国記者協会会員(London Foreign Press Association)。ロンドン在住。ACT4をはじめ、日本の雑誌にて執筆中。

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